【静岡・小山町 11月23日】
本日午後、静岡県駿東郡小山町の富士スピードウェイで開催された富士グランチャンピオンシリーズ最終戦において、多重衝突事故が発生。炎上した車両のうち1台を運転していたレーシングドライバー・中野雅晴選手(28)が搬送先の病院で死亡した。
事故は決勝レース中盤、最終コーナー付近で発生。コースを高速で周回していたマシンのうち1台がスピンし、後続の車両が避けきれず次々と接触、4台が絡む大クラッシュに発展した。その直後、うち複数台が激しく炎上。場内には黒煙が立ちこめ、観客席からは悲鳴が上がった。
中野選手は接触後すぐに炎に包まれたマシンの中に取り残され、救助隊によって引き出されたものの、全身に重度の火傷を負っており、搬送先で死亡が確認された。他のドライバー数名も負傷しており、現在手当てを受けている。
中野選手はここ数年で急成長を遂げていた若手ドライバーの一人であり、今大会でも有力な上位候補と見られていた。彼の突然の死に、レース関係者やファンの間には深い衝撃が広がっている。
運営側は事故の詳細な検証に入るとともに、今後の安全対策強化を誓った。日本のモータースポーツにおいて安全対策が再び問われる結果となった。
— RekisyNews 社会面 【1973年】
