【ベルリン 11月22日】
本日未明、イギリス空軍(RAF)によるベルリンへの大規模な夜間空襲が行われ、首都は再び炎と煙に包まれた。今回の空襲は18日の襲撃に続くもので、ロンドン側は本格的な“ベルリン空襲作戦”に着手したとみられる。
英空軍は700機を超える爆撃機を投入し、市街地に総計2,300トン超の爆弾を投下。鉄道、住宅地、文化施設、政府関連施設に広く被害をもたらした。犠牲者は1,000人以上、負傷者は数千人にのぼるとされ、約10万人が家を失ったと推定されている。
市中心部のシンボルともいえるカイザー・ヴィルヘルム記念教会は深刻な損傷を受け、戦前の面影を失いつつある。また、国会議事堂近くのクロル・オーパー(クロール劇場)も被害を受けた。
市民の間では動揺が広がっており、防空壕の整備と食料・燃料の配給強化が急務とされている。一方で政府は、「敵の爆弾はわが意志を砕くことはできない」と強調し、国民に冷静な行動を呼びかけている。
ベルリンを巡る空の攻防は今後一層激しさを増すものとみられ、長期的な市民生活への影響は避けられそうにない。
— RekisyNews 国際面 【1943年】
