【東京 11月22日】
セガ・エンタープライゼスは本日、次世代32ビット家庭用ゲーム機「セガサターン」を全国で一斉発売した。希望小売価格は44,800円（税別）。CD-ROMドライブとデュアルSH-2プロセッサを搭載し、アーケード並みの処理性能を家庭で再現することを目指す意欲的な機種だ。
店頭では、人気アーケード作品を移植した『バーチャファイター』が目玉タイトルとして注目を集め、早朝から列を作る購入者の姿も見られた。3Dポリゴン格闘ゲームの家庭用本格移植は当時として画期的で、サターンの高い描画性能をアピールするキラータイトルと位置づけられている。
家庭用ゲーム市場では、ソニーが12月3日にCD-ROMベースの「プレイステーション」を投入予定であり、両社の競争は年末商戦へ向け急激に激しさを増している。高性能化と新規ユーザー獲得を狙う両陣営の動きから、ゲーム業界全体の大きな転換点となることは確実だ。
次世代ゲーム機戦争は、いよいよ本格的に幕を開けた。
— RekisyNews 科学技術面 【1994年】
