【名古屋市 11月21日】
名古屋市西区の郊外に、本日、アメリカ発祥のフライドチキン専門店 「ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)」日本第1号店 が開店した。名西店と名付けられたこの店舗は、白地に赤のストライプをあしらった看板と、創業者カーネル・サンダースの肖像が目を引き、開店前から多くの来客が列をつくった。
店内には、米国式の圧力フライヤーで調理された香ばしいチキンの匂いが漂い、家族連れや若者らが次々と注文。スタッフによれば、看板商品の「オリジナルチキン」は、11種の香辛料を使った秘伝の味付けが特徴で、「日本の食卓に新しい楽しみを届けたい」と意気込みを語った。
日本での事業展開は、外食の多様化を求める声が高まるなか、食文化の国際化を象徴する取り組みとして注目されている。今日の開店を見守った付近の住民は「アメリカの味を気軽に味わえるとは思わなかった」と驚きを語り、学生たちも「新しい集まり場所になりそうだ」と話していた。
運営会社は今後、都市部を中心に出店を進め、国内でのチェーン展開を図る方針。名古屋の郊外に誕生した小さな一店が、日本の外食産業にどのような影響を与えるか、期待が高まっている。
— RekisyNews 経済・社会面 【1970年】
