【ベルリン 11月21日】
本日発行のドイツの物理学専門誌『アナーレン・デア・フィジーク』に、理論物理学者アルベルト・アインシュタイン氏による新論文が掲載された。論文では、質量とエネルギーが本質的に同じものであるという大胆な主張が示され、その核心をなす式 「E=mc²」 が初めて明確な形で提示された。この法則は、物質世界の理解を根底から揺さぶる可能性を秘めており、学界で大きな注目を集めている。
今回の論文は、同氏が今年発表を続けてきた特殊相対性理論をさらに発展させたものだ。光速度を自然界の上限とする前提に基づき、運動する物体のエネルギーと質量の関係を導き出したとされる。「ごく小さな質量でも、光速度の二乗を掛ければ莫大なエネルギーとなる」という主張は、従来の力学体系では想像すらされなかった概念である。
ベルリン大学の研究者は、「理論が正しければ、物質のあり方そのものを再定義することになる」と語り、他方で「証明には時間を要するだろう」と慎重な姿勢を見せる。現時点では理論的考察が中心だが、物理学の基礎を揺るがす可能性を秘めており、各国の研究者が続報を注視している。
今年だけでアインシュタイン氏は光の性質やブラウン運動に関する革新的論文を相次いで発表しており、その評価は急速に高まっている。学界からは「1905年は物理学にとって特別な年になる」との声も聞かれ、若き理論家の名は広く知られつつある。
物質、エネルギー、時間、空間――その全ての理解が大きく変わる可能性を秘めたこの論文は、今後の議論の中心となることは間違いない。
— RekisyNews 科学面 【1905年】
