荒木村重、有岡で挙兵 織田政権に動揺広がる

荒木村重

【摂津国有岡 11月20日】

織田信長に属していた摂津国の武将荒木村重が、本日、有岡城(伊丹城)にて突如として挙兵し、織田方に反旗を翻した。村重は城内に立て籠もり、織田軍への通路を封鎖。摂津一帯には緊張が走り、畿内の諸勢力は事態の推移を固唾をのんで見守っている。

村重はこれまで信長の家臣として摂津を任され、石山本願寺との戦いでも重要な戦功を挙げてきた。だが近年、織田家中での政治的な争いが深まる中、村重が信長の方針に不満を抱いていたとの噂もあり、その動静は注目されていた。本日の反乱は、そうした不信と対立がついに表面化したものと見られる。

信長は急報を受け、明智光秀ら周辺諸将に摂津方面の情勢把握を指示した模様。有岡城は堅固な平山城で、周囲には村重に従う兵も少なくないとされ、短期決戦は難しいとの見方が広がっている。周辺の街道では織田軍の進発に備え、兵糧や人馬の徴発が始まり、市井の住民は不安を隠せない。

村重は城下に檄文を出し、「信長の苛烈な政治に耐えられぬ」と主張しているとの情報もあるが、真意は定かではない。摂津の政情はにわかに不穏となり、これが信長の畿内支配にどの程度の影響を及ぼすか、予断を許さない情勢だ。

— RekisyNews 歴史面 【1578年】

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