【東京 11月19日】
文化放送は本日未明、新たな深夜生放送番組「日野ミッドナイトグラフィティ 走れ!歌謡曲」の放送を開始した。深夜帯に若者や深夜勤務の労働者へ向けて音楽とトークを届ける企画で、初回放送から軽快な進行と新鮮な選曲が注目を集めている。
番組は月曜から土曜の深夜に放送され、担当パーソナリティが日替わりで出演。歌謡曲やポップスを中心に、リスナーからのハガキ紹介、街の話題、深夜ならではの相談コーナーも設けられており、「眠らない東京」に寄り添う構成となっている。初回放送ではパーソナリティが生放送ならではの緊張感を見せつつ、「深夜の友として気軽に聞いてほしい」とリスナーに呼びかけた。
文化放送によれば、深夜ラジオの需要はここ数年で急増しており、工場勤務者や長距離ドライバー、学生などから「深夜の伴走者となる番組を」との声が寄せられていたという。放送開始前から編成部には期待の手紙や問い合わせが届き、スタジオには関係者が集まり番組の門出を見守った。
初回放送を聴いた都内のタクシー運転手は「夜の仕事は孤独だが、音楽と会話があるだけで気持ちが楽になる」と語る。深夜の静けさに寄り添う新番組は、深夜放送文化の新たな柱となりそうだ。
— RekisyNews 文化面 【1968年】
