【東京 11月17日】
アップルコンピュータは本日、同社初の携帯型デジタル音楽プレーヤー「iPod(アイポッド)」を日本国内で発売した。5GBのハードディスクを内蔵し、「1,000曲をポケットに」を掲げるこの新製品は、ポータブルCDプレーヤーやMDに代わる次世代の音楽端末として、発売前から注目を集めていた。
初代iPodは、幅61.8ミリ・高さ102ミリ・重さ約185グラムの小型筐体に5GB HDDを搭載。前面のスクロールホイールで片手操作が可能で、MP3などの楽曲を約1,000曲保存できる。価格は47,800円(税別)で、アップルのオンラインストアおよび全国のiMac/iBook展示販売店などを通じて販売される。
楽曲の転送には、Mac用ソフト「iTunes 2」と高速インターフェースFireWire(IEEE1394)を使用し、CD数枚分のデータでも短時間で書き込みが可能だ。対応OSはMac OS 9.2.1およびMac OS X 10.1で、当面はMac専用機として展開される。付属品としてインナーイヤー型ヘッドフォンやFireWireケーブル、ACアダプタが同梱されている。
発売当日の量販店では、開店前から若い音楽ファンやデザイナー風の客が姿を見せ、「CDやMDを持ち歩く時代が変わるかもしれない」と話していた。コンピュータメーカーが手がける新しい音楽プレーヤーが、日本のリスニングスタイルをどこまで変えていくのか、今後の動向が注目される。
— RekisyNews 科学・文化面 【2001年】
