【ソロモン諸島沖 11月15日】
ガダルカナル島をめぐる戦闘が続く南太平洋で、今月13日からの一連の交戦は本日未明、第三次ソロモン海戦・第二夜戦として再び激化し、日本海軍の戦艦霧島が沈没した。日本側は霧島を中心に巡洋艦・駆逐艦を伴う部隊でヘンダーソン飛行場への砲撃を狙ったが、米海軍の戦艦ワシントン(BB-56)およびサウスダコタらの迎撃を受け、暗闇の近距離で砲戦に突入した。
夜半過ぎ、ワシントンの16インチ主砲弾が相次いで命中。霧島は操舵系統を損傷して針路を失い、応急措置も及ばず浸水が進行。艦長の下令で総員退艦ののち、未明に沈没した。米側も随伴駆逐艦に損害が出たほか、サウスダコタは電気系統の不具合で被弾を受けたが、ワシントンが有効打を与えて勝敗を分けた。
この結果、ガダルカナル周辺の制海は米側優位が色濃くなり、日本側の飛行場砲撃と補給の企図は挫折。戦局は島嶼への補給線確保をめぐる消耗戦の様相をいっそう強めている。南海の海面には、いまも砲煙と油の匂いが漂う。
— RekisyNews 戦況報道面 【1942年】
