【長野・諏訪 11月10日】
本日、中央自動車道の諏訪IC〜岡谷JCT間(9.1km)が開通し、これをもって東京・高井戸から愛知・小牧までの中央自動車道本線(延長374.4km)が全線開通した。東名高速に続く第二の大動脈として構想された本路線が、16年の歳月を経てようやく一本につながったことにより、日本列島の内陸部を貫く高速輸送網が完成した。
開通式は長野県諏訪市の現地で行われ、建設省・日本道路公団・地元自治体の代表らが参加し、テープカットと車列通過のセレモニーが盛大に行われた。
中央自動車道は1967年に着工し、山岳地帯を貫く困難な地形や地元調整に苦しみながらも、断続的に区間開通を重ねてきた。特に今回の区間は、中央アルプスの麓に位置し、急峻な地形と地滑りの危険性から工期が難航したが、最終的に最新のトンネル技術と橋梁工法により突破口を開いた。
これにより、首都圏から甲府・諏訪・塩尻・中津川を経て、名古屋圏の玄関口である小牧までの高速道路が直結。所要時間は東京〜名古屋間で約5時間程度とされ、一般道よりも大幅な時間短縮が可能となる。
また、物流や観光面でも効果が期待されており、山梨・長野・岐阜といった内陸地域の経済活性化に拍車がかかると見られている。沿線自治体では、サービスエリアの整備や観光誘致策を強化していく構えだ。
— RekisyNews 経済・交通面 【1982年】
