日テレ、送信所を東京タワーへ移転──首都圏の電波環境が大きく改善へ

【東京・港区 11月10日】

本日、日本テレビ放送網(日本テレビ)は、これまで麹町本社ビルの屋上鉄塔に設置されていたテレビ電波の送信所を、港区の東京タワーに正式に移転した。これにより、同局の電波出力は飛躍的に向上し、関東一円の視聴者にとってより鮮明な映像と安定した受信環境が提供されることとなる。

1953年の開局以来、日本テレビは本社(千代田区二番町)の屋上鉄塔から送信を続けてきたが、都心部の高層建築の増加や人口集中に伴い、電波の到達範囲や質の面で限界が指摘されていた。

今回の移転により、高さ333メートルの東京タワー(1958年竣工)からの高出力送信が可能となり、特にこれまで電波が届きにくかった多摩地域や房総半島の一部などでも受信環境の改善が期待されている。

移転作業は数ヶ月前から段階的に進められ、本日の完全移行をもって関東広域における民放テレビの送信拠点が、実質的に東京タワーへと一本化されるかたちとなった。

また、視聴者からは「画面がよりクリアになった」「音声が安定した」などの声が早くも寄せられており、民放テレビの放送品質向上に対する関心の高さがうかがえる。

日本テレビ関係者は「今後も新たな技術導入を進めながら、視聴者に最良の放送を届けていきたい」とコメントしている。

— RekisyNews 放送・技術面 【1970年】

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