国家社会主義ドイツ労働者党、親衛部隊「SS」創設

【ミュンヘン 11月9日】

本日、国家社会主義ドイツ労働者党(ナチス党)は、党の指導部および集会の警備を目的とした新たな親衛組織「親衛隊(Schutzstaffel:SS)」の設立を公式に発表した。発足の記念日は、ちょうど2年前に発生した「ミュンヘン一揆」の記念日と重なる。

新設されたSSは、突撃隊(SA)から分離され、より小規模かつ精鋭の部隊として党首アドルフ・ヒトラー個人の護衛任務を担う。初期構成員は数百名と見られ、当面は党大会や集会の秩序維持、反対派への抑止力の役割を果たす見通しである。

組織は現在、全国を管轄する統一的な指揮系統の整備を進めており、当面の指導にはユリウス・シュレック氏があたる。関係者によれば、忠誠心と規律を最重視する選抜が行われ、将来的には党の「鉄壁の盾」としての役割を期待されている。

ナチス党は、今年春の再結成以来、活動を急速に再開しており、ヒトラー氏の影響力も再び拡大の兆しを見せている。SSの創設は、その政治活動の組織的強化を示す一手として注目されている。

— RekisyNews 国際面 【1925年】

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