映画界に新たな団結の動き──「大日本映画協会」設立、全国の映画人を結集へ

【東京 11月8日】

本日、日本映画界の発展と統一的な運営体制の確立を目的として、「大日本映画協会」が正式に設立された。新団体は、製作・配給・興行など映画産業の各分野にまたがる関係者を幅広く糾合し、今後の国策映画や文化映画の充実、映画界の秩序維持に寄与することが期待されている。

協会の設立に際し、映画界の有力関係者や各スタジオ代表らが一堂に会し、国民精神の高揚、文化教化の手段としての映画の重要性を強調。国内外の緊迫した情勢の中で、映像による啓蒙や宣伝の役割がますます重視されていることも背景にある。

新協会は、映画製作の指針づくりや、内容の適正化、技術者や俳優の教育機関の支援など多岐にわたる活動を行う方針で、今後の映画政策の中核を担う団体となる見込みだ。

また、時局に即した作品の製作奨励や検閲体制の整備といった役割も担うとされ、単なる業界団体を超えた国策的性格も帯びることになりそうだ。

日本映画は近年、技術・演出面での成長が著しく、国内外で高い評価を得ている。今回の協会設立は、国民映画の質的向上と量的拡大に向けた体制強化の第一歩となる。

— RekisyNews 文化面 【1939年】

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