ナポリに世界最大級のオペラ劇場「サン・カルロ劇場」開場

【ナポリ 11月4日】

本日、南イタリアのナポリ王国において、壮麗なオペラ劇場「サン・カルロ劇場(Teatro di San Carlo)」が開場した。劇場はブルボン家のカルロ7世(スペイン王カルロス3世)の命により建設され、開場記念公演として、ドメニコ・サッロ作曲の歌劇『アキレスの結婚』が上演された。

この劇場は、ナポリの旧王宮(パラッツォ・レアーレ)に隣接する位置に建設されており、収容人数は3,000人を超える規模で、現存する世界最古のオペラ専用劇場となる見込みだ。内装は金と赤を基調に豪華な装飾が施されており、王室の威信を象徴する文化施設として高い注目を集めている。

また、馬蹄形のバルコニー構造や優れた音響設計など、その建築技術はヨーロッパ随一とされ、王侯貴族だけでなく、知識人や芸術家の間でも話題を呼んでいる。国王カルロ7世は開場に際し、「ナポリを音楽と芸術の都にふさわしい都市とする」と語った。

イタリア各地では近年、宮廷文化の隆盛とともにオペラへの関心が高まりつつあり、この新劇場の誕生は、ナポリがヨーロッパの音楽中心地として台頭するきっかけになると見られている。

— RekisyNews 文化面 【1737年】

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