国立国会図書館・東京本館が開館──知の殿堂、永田町に堂々完成

【東京 11月1日】

本日、東京都千代田区永田町にて国立国会図書館・東京本館が正式に開館した。国の立法機関たる国会に附属する図書館として1948年に創設された同館だが、これまでは仮施設などを転々としていた。今回、永田町の一等地にようやく本格的かつ恒久的な中央館が完成し、各界から注目が集まっている。

この東京本館は、延床面積約45,000平方メートル、蔵書能力500万冊以上を誇る大規模施設であり、設計は国会議事堂との調和を意識した重厚なモダニズム建築。地下書庫は耐震・防湿設計が施され、長期保存を前提とした貴重書の収蔵にも対応している。

本館は国会議員の立法調査活動を支援する役割を担う一方で、一般利用者にも開かれた公共図書館として機能。国内外の書籍・新聞・雑誌・学術資料など、あらゆる分野の知識を網羅することで、学術研究や報道関係者、学生らにとっても貴重な情報源となることが期待されている。

開館式には、文部省関係者や図書館関係者、国会議員らが列席し、「日本の知的基盤としての中枢機関がついに整った」との声が相次いだ。図書館法に基づく「納本制度」により、日本で出版されるあらゆる資料が収蔵対象となるこの施設は、今後ますますの利用拡大が見込まれている。

— RekisyNews 教育・文化面 【1961年】

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次