電車特急「こだま」デビュー──東京〜大阪間6時間50分、革新的スピードと快適さ

電車特急「こだま」運転開始

【東京 11月1日】

本日、日本国有鉄道(国鉄)は、東京駅と大阪駅を結ぶ東海道本線において、同社初となる電車による特急列車「こだま」号の運転を開始した。電化が進む東海道本線にふさわしい新時代の列車として注目されており、戦後復興期の高速輸送の象徴となりそうだ。

「こだま」号は、新設計の電車形式151系(愛称:こだま形電車)を使用し、所要時間は東京〜大阪間を6時間50分。従来の特急列車より大幅に時間を短縮しており、速度と快適性を両立した新しい移動手段として話題を呼んでいる。

編成には、冷房完備の車両や食堂車(ビュフェ車)も連結され、従来の蒸気機関車牽引による特急列車とは一線を画す設計となっている。さらに、乗客の座席にはリクライニング機能が導入されるなど、長距離移動の快適性向上にも力が入っている。

運転開始にあたり、東京駅ホームではテープカットが行われ、多くの鉄道ファンや報道陣が詰めかけた。「夢の超特急」構想への布石とも言える今回の電車特急導入は、日本の鉄道技術における大きな一歩である。

国鉄は今後、さらなるスピードアップを視野に入れており、将来的には特急の所要時間を大幅に短縮する構想もあるという。

— RekisyNews 経済・交通面 【1958年】

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次