カルタヘナ沖でスペイン大帆船「サン・ホアキン」拿捕 英5隻が包囲、1時間足らずで白旗

【カルタヘナ・デ・インディアス沖 8月11日】
スペイン継承戦争の戦場となっているボカ・チカ海峡で本日、スペインの大帆船**「サン・ホアキン」が英艦隊に拿捕された。英側は戦列艦5隻をもって接近、短時間の砲撃戦と接舷戦ののちに降伏を受け入れた。現場はカルタヘナ港外の狭水道。英側の死傷は小規模、スペイン側は多数の死傷と数百人規模の捕虜**が出た模様だ。

英艦隊を率いたのはジェームズ・リトルトン。スペイン側はミゲル・アウグスティン・デ・ビリャヌエバが指揮し、同艦と小型随伴船で突破を図ったが、海峡で針路を塞がれた。交戦は1時間足らずで決着し、指揮官ビリャヌエバが被弾死した後に白旗が掲げられたという。

「サン・ホアキン」は1708年の“ウェイジャーの海戦”で旗艦「サン・ホセ」が爆沈した際に唯一主力として生還した艦として知られる。三年を経て同じカリブの要衝で再び捕捉され、ついに英側の手中に落ちた格好だ。

カルタヘナ当局は港湾を一時封鎖し、船隊の出入域制限と沿岸砲台の強化に入った。交易商人は「海峡の安全が回復するまで外洋航路の再開は難しい」として、積荷の振り替えと保険料の見直しを急いでいる。英側は捕獲艦の検査を進め、拿捕賞金の手続きに移る見通しだ。

— RekisyNews 国際面【1711年】

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