『アメリカン・グラフィティ』全米公開 “Where were you in ’62?”――青春の一夜、銀幕へ

【ロサンゼルス 8月11日】
ジョージ・ルーカス監督の新作『アメリカン・グラフィティ』が本日、ユニバーサル配給で全米公開を迎えた。今月初頭の限定公開に続く拡大展開で、夏休みシーズンの話題作として一気に劇場網を広げる。上映時間は約110分、レイティングはPG。

作品は1962年のカリフォルニア州モデストを舞台に、大学進学や就職を前に揺れる若者たちの**“最後の夏の一夜”を、ホットロッドが流す街路とオールディーズのラジオに乗せて描く青春群像劇**。出演はリチャード・ドレイファス、ロン・ハワード、ポール・ル・マット、シンディ・ウィリアムズほか。深夜放送の名DJウルフマン・ジャックも登場し、物語と音楽を結び合わせる。製作はフランシス・フォード・コッポラ。

広告コピーは「Where were you in ’62?(’62年、あなたはどこに?」。ケネディ暗殺やベトナム戦争以前の“無垢な時代”へのノスタルジアを刺激し、当時のロックンロールとクルージング文化をスクリーンに再現する。

製作費は約77万7千ドルの小規模ながら、テスト上映で手応えをつかみ、今夏の“サプライズ枠”として興行関係者の注目が集まっている。ユニバーサルはサウンドトラックの訴求と若年層向けの深夜帯プロモーションで動員を狙う構えだ。

— RekisyNews 文化部【1973年】

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