アジャンクールでイングランド軍が劇的勝利──劣勢覆し、フランス軍を壊滅

【アジャンクール(北フランス) 10月25日】

百年戦争の激戦のひとつとして記録されるであろう「アジャンクールの戦い」が本日行われ、イングランド王ヘンリー5世率いる軍が、数に勝るフランス軍を打ち破るという劇的な勝利を収めた。イングランド軍は兵力1万足らずとされる中、4〜5万とも言われるフランス軍を迎え撃ち、壊滅的な打撃を与えた

戦闘はフランス北部、アジャンクール近郊のぬかるんだ畑で展開された。フランス側は重装騎士による突撃で主導権を握ろうとしたが、狭い地形と泥濘、そしてイングランド軍のロングボウ部隊による集中砲火により前線が崩壊。フランス貴族を中心とした騎士団の多くが前線で足を取られ、行動不能に陥った。

一方、イングランド軍は防御的な布陣を維持しつつ、長弓兵が致命的な打撃を与え続けた。フランス側は混乱の中で自軍同士が衝突する場面も見られ、組織的反撃が難しくなった。戦闘の終盤には数千人単位の捕虜が出たほか、フランス貴族階級の多数が戦死した模様だ。

この戦いは、数的劣勢の軍が地形と戦術、武器の性能を活かして勝利する象徴的な例となり、ヘンリー5世の名声はヨーロッパ中に広がることとなる。一方、フランス王国の内部抗争や指揮系統の混乱も露呈し、王国の威信は大きく揺らいだ。

戦後、ヘンリー5世は勝利の余勢を駆ってノルマンディー方面への進軍を視野に入れているとの見方もあり、百年戦争の帰趨に重大な影響を及ぼす転換点となる可能性がある。

— RekisyNews 欧州面 【1415年】

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