【モスクワ 10月23日】
ソビエト連邦共産党は本日、党中央委員会の決定によりレフ・トロツキー氏を政治局から正式に除名したと発表。これにより、党内におけるヨシフ・スターリン書記長の主導権が一層強固となった。
トロツキー氏はかつて赤軍の創設者として十月革命後の内戦を勝利に導いた立役者であり、理論家としても高い評価を受けていたが、近年はスターリン路線への批判を強め、反対派の急先鋒と目されていた。党内では、ジノヴィエフ氏やカーメネフ氏ら旧左派ブロックと連携して「統一反対派」を形成していたが、その動きは次第に孤立を深めていた。
党中央の声明では、トロツキー氏について「党内規律に反し、統一を脅かす言動を繰り返した」として処分の正当性を強調。一方で、トロツキー氏の追放は、党内民主主義の後退と個人独裁化の加速を懸念する声も根強い。
今回の決定により、スターリン書記長が事実上の党内最高権力を掌握した形となるが、今後も反対派に対する更なる締め付けが行われる可能性もあり、党内外の動向が注視されている。
— RekisyNews 国際面 【1926年】