【ザクセン王国・ライプツィヒ 10月16日】
本日、ザクセン王国の都市ライプツィヒにおいて、フランス皇帝ナポレオン・ボナパルト率いる大陸軍と、オーストリア・プロイセン・ロシア・スウェーデンからなる第六次対仏大同盟軍との間で、大規模な会戦が始まった。この戦いは後に「諸国民の戦い」とも呼ばれることになると見られ、欧州の未来を左右する重要な局面を迎えている。
現在、ナポレオン軍は約20万人規模とされるが、連合軍は40万人を超える兵力を結集。参加国と兵力規模の両面で、ナポレオン戦争最大の戦闘となる様相を呈している。会戦は本日より数日にわたり継続する見込みで、各国の王族や将軍たちが現地に集結し、指揮を執っている。
ナポレオンはロシア遠征の失敗後、ドイツ諸邦における支配の再建を図っていたが、反仏勢力の台頭により勢力地盤は急速に崩れつつあった。とくにザクセン王国は中立を維持しながらも両陣営に挟まれ、戦場となる運命を避けられなかった。
初日の戦闘では、両軍とも決定的な勝利には至っておらず、市街と周辺の村々では熾烈な白兵戦が展開されているという。ライプツィヒ市内はすでに多数の負傷兵であふれ、住民の避難も始まっている。
この戦いの帰趨いかんによっては、ナポレオンの帝国支配が決定的な打撃を受ける可能性もあり、ヨーロッパ各国は固唾をのんでその行方を見守っている。
— RekisyNews 国際面 【1813年】