【東京 10月7日】
テレビ朝日系列で本日、新たな報道番組『ニュースステーション』がスタートした。夜10時の時間帯に放送されるこの番組は、従来の報道スタイルとは一線を画す斬新な構成と演出で、初回から視聴者の関心を集めた。
メインキャスターには元NHKアナウンサーで知られる久米宏氏が就任。淡々と事実を読み上げるスタイルが主流だった従来のニュース番組とは異なり、久米氏は自身の言葉でニュースを語り、時に辛辣なコメントを交えながら視聴者に問いかけるような進行を見せた。
初回の放送では、国内政治から国際情勢、経済、文化、スポーツまで幅広い話題が取り上げられた。注目のトピックでは、スタジオから中継先と結んでのライブ報道や、VTRとスタジオトークを交えた立体的な構成が試みられ、硬派な報道に新たな息吹を吹き込んでいる。
番組の制作陣は「情報をただ伝えるのではなく、掘り下げ、考えさせるニュースを届けたい」と語っており、視聴者との距離を縮める双方向的な姿勢も意識しているという。従来型の“読み上げニュース”からの脱却を図る姿勢は、今後の報道番組全体に影響を与える可能性もある。
ニュースが単なる情報ではなく、“番組”としての存在感を持つ時代。『ニュースステーション』はその先駆けとして、今後の評価が注目される。
— RekisyNews メディア面 【1985年】