【ヒマラヤ山脈 10月7日】
本日、ヒマラヤ山脈の名峰ディオ・ティバ（標高6,001メートル）において、日本女子登山隊が初登頂を達成した。女性だけの隊によるヒマラヤ高峰への登頂は、世界的にも極めて珍しく、日本の登山史に新たな1ページを刻む快挙となった。
登頂に成功したのは、小島文子隊長率いる女子隊で、全員が国内で厳しいトレーニングを重ねた経験豊富な登山家たち。現地入り後もインド側との協力体制のもと、慎重に高度順応を行い、天候の安定した今日未明、最終アタックを敢行した。
午前中、先頭のパーティーが頂上に達したことがベースキャンプに無線で伝えられると、現地スタッフや報道陣から歓声が上がった。雪に覆われた頂に日本の旗が立てられた瞬間の写真は、さっそく日本国内にも伝えられ、関係者の間に感動が広がっている。
ディオ・ティバは、これまで幾度かの登頂が試みられていたが、天候や技術的困難から登頂に成功した記録はなく、今回が人類初の登頂とみられる。特に女性だけの隊による快挙という点が世界の登山界でも注目される見通しだ。
日本山岳会は「困難を乗り越えて成果を挙げた隊員たちの精神力と努力に敬意を表したい」との声明を発表。日本女性の行動力と国際的な挑戦精神を象徴するニュースとして、全国からも祝福の声が寄せられている。
— RekisyNews 国際面 【1960年】
