【大垣 10月6日】
岐阜県を走る国鉄樽見線のうち、大垣~神海間が本日、第三セクター方式の樽見鉄道として新たなスタートを切った。赤字路線の整理に伴い、地域の公共交通を守る形で国鉄からの転換開業が実現したかたちだ。
この日、大垣駅では地元自治体や関係者による出発式が開かれ、開業を祝うくす玉や記念式典が行われた。沿線自治体の出資により設立された樽見鉄道は、今後の運行維持だけでなく、地域の活性化にも大きな期待が寄せられている。
転換開業となった大垣~神海間は約30km。車両は明るい塗装のディーゼルカーで、地元住民の通勤通学に対応するダイヤが組まれた。運賃体系や経営方針は今後柔軟に見直される予定で、「地域に根ざした鉄道会社」としての第一歩となる。
残る神海〜樽見間の建設も進行中で、将来的な全線開通に向けて工事が続いている。
— RekisyNews 地域経済面 【1985年】