【ローマ 10月6日】
本日、ローマで第111代ローマ教皇にフォルモスス(Formosus)が正式に即位した。フォルモススは、これまでポルトガルのポルト司教やブルガリアへの宣教使節として活動しており、その外交手腕と教義に対する強硬な姿勢が知られていた。
一時は教会から破門された過去もあるが、その後赦免を受けて復帰。混迷する教皇庁の中で着実に存在感を強めてきた人物だ。前教皇ステファヌス5世の死後に選出され、本日サン・ピエトロ大聖堂で厳粛な儀式を経て戴冠した。
即位に際しフォルモスス教皇は、
「信仰の浄化とラテン世界の安定のために全身全霊を捧げる」と述べ、内外の問題に毅然と立ち向かう決意を示した。
今回の選出には、イタリア半島を中心とした神聖ローマ帝国と教皇庁の微妙な政治的バランスも影響しているとされ、今後の政教関係の行方が注目される。
なお、教皇庁は近く、新教皇による使節団を各国に派遣し、信任と祝意を広く受ける見通し。
— RekisyNews 宗教面 【891年】