【東京 10月2日】
日本相撲協会は本日、秋場所を終えた両大関、柏戸剛(24歳・伊勢ノ海部屋)および大鵬幸喜(21歳・二所ノ関部屋)を、揃って第47代・第48代横綱に昇進させることを正式に決定した。二人同時の昇進は横綱制度の歴史において前例がなく、相撲界にとって歴史的な節目となる。
柏戸は山形県鶴岡市出身。鋭い立合いと前へ出る攻めの相撲を武器に、名勝負を重ねてきた。一方の大鵬は北海道川上郡出身で、15歳で北海道別海高等学校を中退し入門。端正な顔立ちと安定した取り口で人気を集め、21歳での横綱昇進は当時としても異例の若さであった。
今回の昇進は、秋場所での両者の好成績を受けたもの。大鵬は13勝2敗で優勝を果たし、柏戸も堂々の成績で存在感を示した。相撲協会は「両者ともに力量・品格ともに申し分ない」として、審議委員会で満場一致の承認を得た。
相撲ファンの間では、これを機に「柏鵬時代」の幕開けとも囁かれており、これからの土俵が一層注目されることは間違いない。明日には昇進伝達式がそれぞれの部屋で行われる予定だ。
— RekisyNews スポーツ面 【1961年】