【ロンドン 10月2日】
本日午後、若き自然科学者チャールズ・ダーウィン氏(27)が、英国海軍測量船ビーグル号による長期航海を終え、無事プリマス港に帰還した。1821年に就航したビーグル号による今回の航海は、南アメリカ大陸沿岸を中心に、ガラパゴス諸島、オーストラリア、南アフリカなどを巡る5年に及ぶ大遠征であった。
ダーウィン氏は、艦長ロバート・フィッツロイ氏の招きにより航海に随行し、各地で動植物・地質・化石の調査を行った。特にガラパゴス諸島での観察では、島ごとに異なる形態を示すフィンチ類の標本を多数収集。その違いの意味について深い関心を抱いたという。
帰国後は収集した標本と記録を精査し、近くロンドン動物学会や王立協会などを通じて報告を行う見通しである。関係者の間では「地球の自然史に関する画期的な知見が明らかになるのでは」と期待の声が高まっている。
ダーウィン氏は「まだ多くの謎が残されており、今後数年は分析と整理に専念したい」と語っており、今回の航海で得られた知識が将来、自然界の摂理を解き明かす大きな一歩となる可能性もある。
— RekisyNews 科学面 【1836年】