【ヨークタウン 9月28日】
アメリカ独立戦争の帰趨を左右する可能性をもつ戦端が、バージニア州ヨークタウンで開かれた。本日、アメリカ独立軍を率いるジョージ・ワシントン将軍と、フランス遠征軍を率いるロシャンボー将軍が、英軍司令官チャールズ・コーンウォリス率いる部隊に対する包囲作戦を本格的に開始。町を取り囲む砦の建設と攻囲戦の準備が急ピッチで進められている。
総勢1万6000名を超えるアメリカ・フランス連合軍は、ペンシルベニア方面から長距離行軍を敢行し、密かに南下してヨークタウン周辺に集結。一方、コーンウォリス将軍率いる約8000名の英軍は、海からの補給と支援に頼る形でヨーク川河口付近に布陣していたが、先日フランス海軍がチェサピーク湾の制海権を確保したことで孤立状態に陥っている。
本日より始まった包囲戦は、英軍を徐々に追い詰め、兵站を断ち、砲撃の準備を整える長期戦を見越した展開とされており、今後数週間にわたり激しい砲撃や塹壕戦が展開される見通し。現地住民の間では「この戦いが決定的な意味を持つのでは」との声も上がっている。
フランス軍の積極的な協力により、連合軍の士気は極めて高く、補給面でも優勢。戦況を注視するヨーロッパ各国の外交関係者も、ヨークタウンの攻囲戦の行方が講和交渉に影響を及ぼす可能性があると指摘している。
この包囲戦が成功すれば、イギリス本国に対し戦争継続の意義を再考させる契機ともなりうる。だが、イギリス軍がどこまで抵抗を続けるか、依然として予断は許されない状況だ。
— RekisyNews 軍事面 【1781年】