【北太平洋沿岸 9月28日】
スペイン王室の命を受けた探検家フアン・ロドリゲス・カブリリョ率いる艦隊が本日、未知の大湾に上陸した。場所は現在、地理上で「カリフォルニア」と呼ばれる陸地の西岸に位置すると見られる。同艦隊はこの湾を「サンミゲル(San Miguel)」と命名し、上陸地点の地勢や植物、先住民の気配を詳細に記録した。
カブリリョ艦隊は、メキシコ太平洋岸のナビダから北上しており、アジア航路や北方の豊かな交易地を求めて出航した遠征の一環である。今回の上陸地点は、穏やかな湾と穏健な気候に恵まれており、艦隊は数日間の逗留と補給を予定している。
上陸地点では、先住民族の痕跡が確認されたが、直接的な接触はまだ報告されていない。乗組員らは木陰での休息とともに、水や薪の補給、沿岸の測量を行っている。カブリリョ本人も、航海日誌に「かつて見たことのない平和な海岸」と記している。
この上陸により、ヨーロッパ人が初めて現在のカリフォルニアとされる地に足を踏み入れた記録が残ることとなった。地図製作者や王室地理局にとって、太平洋北岸の新たな輪郭が描かれる契機となるだろう。
今後、艦隊はさらに北を目指す予定であり、新たな港や交易の可能性を求めて未知の海域に進路を取る見通し。この報がエスパーニャ本国にもたらされることで、太平洋探査の流れはさらに加速するものと見られる。
— RekisyNews 探検面 【1542年】