ドレーク卿、艦隊帰還し世界一周を達成 — イングランド人として初の偉業

【プリマス 9月26日】

海賊か英雄か――エリザベス女王の庇護を受けて出航したフランシス・ドレーク卿の艦隊が本日、約3年の航海を経て母港プリマスに帰還。イングランド人として初めての世界一周を成し遂げた。

ドレーク卿は1577年12月13日、5隻の艦隊を率いてプリマスを出航。当初は南米スペイン領海域への私掠活動を目的としつつも、太平洋への到達を目指したとされる。困難なマゼラン海峡の通過後、現地のスペイン船や港を次々と襲撃し、多額の金銀財宝を得た。航海の途上で艦隊は損耗し、最終的には旗艦「ゴールデン・ハインド号」のみが旅を続けた。

その後、太平洋を横断してモルッカ諸島(現在のインドネシア)を経由し、インド洋から喜望峰を回って大西洋へ。出航から1,018日、地球を西回りに一周する航海を成し遂げた。

帰港後のプリマスでは、ドレークの帰還を祝う鐘が鳴り響き、町は歓喜に包まれた。航海によってもたらされた莫大な財宝は王室と投資家に分配され、エリザベス女王の財政を潤す結果となった。王室はこの功績を称え、翌年ドレークに騎士爵を授ける見通しだ。

この航海は、スペインの海上支配に対抗するイングランドの野心を象徴する出来事であり、大航海時代の新たな幕開けを告げる歴史的快挙となった。

— RekisyNews 国際面 【1580年】

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