【プリマス 9月26日】
イングランドの著名な航海者フランシス・ドレーク卿が本日、約3年にわたる大航海を終えてデヴォン州プリマスに帰還した。彼の乗るガレオン船「ゴールデン・ハインド号」は、1577年12月の出航以来、南米沿岸のスペイン植民地を襲撃しながら世界を一周したことになり、イングランド人としては史上初、世界全体でもマゼラン隊に次ぐ偉業とされる。
この航海は当初、スペインの覇権に対抗するための私掠活動として、エリザベス女王の密命を受けて行われたと見られる。ドレークは航海の途中、マゼラン海峡を通過後に太平洋へ進出し、スペイン船や沿岸の拠点を次々に襲撃。中でも、リマやバルパライソ周辺での戦果は莫大で、積荷として大量の金銀・香辛料を持ち帰ったとされる。
今回の航海成功により、ドレーク卿はイングランドの英雄としてその名を高め、海上帝国を目指す国家戦略において象徴的な存在となった。帰還時には市民が大歓声で迎え、女王陛下による騎士号の叙任も近いと噂されている。
スペイン王室はこの行為を「海賊による略奪」と非難しており、英西間の緊張は今後さらに高まるものと見られる。
— RekisyNews 海洋探検面 【1580年】