【ロンドン 9月25日発】
連合軍がオランダ解放を狙って今月17日より実施していた「マーケット・ガーデン作戦」が、本日までに終了した。作戦終盤、オランダ・アルンヘムに孤立していた英第1空挺師団は、ドイツ軍の激しい反撃により多くの兵士を失い、生き残り部隊は撤退を余儀なくされた。
この作戦は、米英連合軍による空挺部隊と地上部隊の連携をもって、ライン川を越えドイツ本土へ一気に突入することを狙った大規模なものだった。空挺部隊が戦略的橋梁を確保し、後続の地上軍が進軍する「空陸連携」の野心的作戦であり、「戦争を年内に終わらせる」目的があったとされる。
作戦初期には、アイゼンハワー司令部のもと、米第101・第82空挺師団が南部の橋を確保し、英第30軍団が進軍。だが、英第1空挺師団が担ったアルンヘム橋の確保は困難を極め、増援も届かず孤立状態が続いた。最終的に9日間の激戦の末、連合軍はアルンヘムでの足掛かりを失い、ライン川を越えることは叶わなかった。
この失敗により、オランダ北部の解放は大幅に遅れることが懸念されている。現地では民間人の犠牲も少なくなく、今後の戦況への影響が注視されている。
— RekisyNews 国際面 【1944】