【エストリル 9月21日】
本日、ポルトガル・エストリル・サーキットで行われたF1世界選手権第15戦ポルトガルGPにて、ウィリアムズ・ホンダが圧巻の走りを見せ、1986年のコンストラクターズ・チャンピオンを獲得。これにより、ホンダは日本の自動車メーカーとして史上初のF1年間王者という快挙を成し遂げた。
決定打となったのは、今季を通してのネルソン・ピケとナイジェル・マンセルの安定した成績に加え、強力なホンダ製ターボエンジンの性能。ポルトガルGPではマンセルが2位入賞を果たし、年間ポイントで2位フェラーリを大きく引き離す形でチャンピオンシップを確定させた。
ホンダは1983年よりF1復帰を果たし、当初は中堅チームでの供給から始めたが、1985年からウィリアムズにエンジン供給を行い、徐々に力をつけてきた。今季は圧倒的なパワーと信頼性を兼ね備えたRA166Eエンジンが大きな武器となり、他チームを凌駕するスピードと完走率を誇った。
この快挙により、F1の世界における日本企業の存在感は一段と高まることとなる。ホンダの首脳陣もエストリルのピットで喜びを爆発させ、ある関係者は「世界最高峰の舞台で日本の技術が証明された。これは終わりではなく、始まりだ」と語った。
来月以降もドライバーズ・タイトルを巡る戦いは続くが、ホンダのテクノロジーが世界の頂点に立ったことは、今後の日本モータースポーツ界に計り知れない影響を与えることだろう。
— RekisyNews スポーツ面 【1986年】