【東京 9月20日】
本日、政府は「ポツダム」宣言の受諾に伴い、占領下における国家の施政と命令体系を法的に整えるための勅令を公布、即日施行した。正式名称は『ポツダム宣言ノ受諾ニ伴ヒ発スル命令ニ関スル件』であり、いわゆる「ポツダム緊急勅令」として政界では呼称されている。
この勅令は、ポツダム宣言受諾後の国家統治にあたり、日本政府が引き続き必要な命令を発出できる法的根拠を与えるものであり、天皇の名において発令される勅令、命令、布告、指令などが引き続き効力を持ち、占領軍の方針と整合する形で執行されることを目的とする。
勅令第一条では、今後の行政命令はすべてポツダム宣言に基づく諸命令に従って発せられるべきことが明記されており、特に占領軍司令部（SCAP）からの指示と矛盾が生じないよう、各省庁の命令・通達もその枠内に留められる形となる。
政府関係者によれば、本勅令の制定は、占領体制の中でも天皇の国事行為を通じた「形式的主権」を保ちながら、行政・立法の実務が継続できるための法的措置であり、「敗戦後の無政府的状態を避け、安定した移行を目指すもの」としている。
なお、施行は本日限り有効ではなく、将来的に日本国憲法の制定など体制の根本的変更が行われるまでの、いわば「暫定統治措置」としての位置づけとなる見込みだ。
— RekisyNews 政治部【1945年】
