【ロンドン 1809年9月18日】
昨年12月、火災により焼失したコヴェント・ガーデン劇場（ロイヤル・オペラ・ハウス）が、ついに再建を終え、本日再開幕の初公演を迎えた。ロンドン社交界の注目が集まる中、会場は満席となり、観客は新たに生まれ変わった劇場での開演を待ちわびていた。
再建初日の演目には、ウィリアム・シェイクスピア原作による『マクベス』が選ばれ、改装された舞台装置と劇場音響の見事な融合が高く評価された。加えて、祝典にふさわしいバレエや序曲も披露され、観客は拍手喝采で応えた。
再建された劇場の設計を手がけたのは、新古典主義建築で知られるロバート・スマーク（Robert Smirke）。石造のファサードと耐火構造が取り入れられ、前身の優雅さを残しつつも、安全性と近代性を兼ね備えた設計となっている。
この再建は単なる復興ではなく、ロンドンの芸術文化の再起を象徴する出来事であり、観客や芸術家にとって希望の光となった。劇場関係者は「ここからまた新しい歴史が始まる」と力強く語った。
— RekisyNews 文化部【1809年】
