大阪万博、盛況のうちに幕を閉じる――6421万人が未来と出会った183日

 【大阪 9月13日】

史上初の日本開催となった万国博覧会「EXPO’70(日本万国博覧会)」が、本日183日間の会期を終え、盛大に閉幕した。 開催地・大阪府吹田市の千里丘陵には、世界77か国が参加し、「人類の進歩と調和」をテーマに未来を象徴するパビリオンの数々が建ち並んだ。

3月14日の開幕以来、総入場者数は実に6421万人を記録。これは当初予想を大きく上回る数字で、日本国民のみならず海外からの来場者も含め、まさに“人類の祭典”となった。人気を博したのは、ソ連館の月の石、日本館の人工頭脳、アメリカ館のアポロ宇宙船、そして岡本太郎氏が制作した「太陽の塔」など。未来の科学技術と芸術の融合は、訪れた人々に強烈な印象を残した。

閉幕式では、皇太子殿下ご夫妻や佐藤栄作首相をはじめとする各国の代表が参列。 主催者代表は「この博覧会が、戦後の復興を乗り越えた日本の歩みと、世界との架け橋となった」と総括。会場周辺では、万博の終わりを惜しむ市民や観光客が別れを告げる姿も見られた。

大阪万博は、日本の高度経済成長を象徴する国家的イベントとなり、文化・産業・国際交流の面で多大な影響を与えた。 閉幕を迎えた今、会場跡地の活用や、未来の国際博への期待も高まりを見せている。

— RekisyNews 社会面 【1970年】

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