ローズ快挙!MLB新記録の通算4192安打 — タイ・カッブの不滅の大記録、63年ぶりに更新

【シンシナティ 9月11日】

メジャーリーグ史に刻まれる大記録が、ついに塗り替えられた。シンシナティ・レッズのピート・ローズ選手(44歳)が、地元リバー・フロント・スタジアムで行われたパドレス戦の1回裏、第1打席にクレイ・カービー投手からセンター前ヒットを放ち、通算4192本目の安打を達成。これはあのタイ・カッブが保持していたメジャー最多安打記録を、実に63年ぶりに更新する快挙である。

試合は記念の瞬間を目撃しようと詰めかけたファンで満員。快音が響いた瞬間、球場は総立ちとなり、惜しみない拍手と歓声がローズを包んだ。試合は一時中断され、祝賀セレモニーが行われるほどの熱狂ぶり。ローズの目には感極まった涙も見られた。

ローズはその後の第2打席でもヒットを放ち、同日のうちに通算4193安打まで到達。記録をさらに伸ばし、まさに“ヒット・キング”としての地位を不動のものとした。

タイ・カッブがこの記録を打ち立てたのは1928年。以後、歴代の名打者たちが挑みながらも届かなかった「伝説の数字」を、ローズは20年以上にわたる現役生活の中で一歩ずつ積み重ねてきた。

ローズは試合後の会見で、「この記録は僕ひとりのものではない。ファン、家族、チームメイト、すべての支えに感謝したい」と語り、ヒットを積み重ねてきたすべての日々に思いを馳せた。

この偉業は、単なる記録更新にとどまらず、野球というスポーツが持つ継続と努力の尊さを改めて世界に示した瞬間でもあった。

— RekisyNews スポーツ面 【1985年】

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