コロンブス艦隊、未知の航路へ カナリア諸島を出港

【ラ・ゴメラ島 9月6日】

スペイン王室の庇護を受けて新航路発見の航海に挑むクリストファー・コロンブス率いる艦隊が本日、カナリア諸島・ラ・ゴメラ島を出港した。目的地は明かされていないが、「インド」への西回り航路を目指すとされるこの壮大な航海は、人類史に新たな章を刻む可能性を秘めている。

艦隊は、旗艦「サンタ・マリア号」、小型快速船「ピンタ号」、補給船「ニーニャ号」の計3隻で構成され、約90名の乗組員を乗せている。先月8月3日にスペインのパロス港を出航し、カナリア諸島で修繕や補給を行ったのち、いよいよ西へ向かう大西洋横断が始まった。

コロンブスはイタリア・ジェノヴァ出身の航海者で、地球が球体であるという仮説に基づき、西へ進むことでアジアへ到達できると確信。数年間の交渉を経て、スペイン女王イサベル1世の支援を得てこの航海に乗り出した。

カナリア諸島を最後の寄港地とする今回の航海では、全く未知の海域を航行することになり、乗組員の不安は高まっているとも伝えられている。だが、コロンブスは「風と神に導かれるままに進めば、新たな世界が開かれる」と語り、強い決意をにじませた。

この航海の行方は、欧州の海洋覇権、交易、文明観に大きな影響を及ぼす可能性があり、歴史的な転換点となることは間違いない。

— RekisyNews 世界面 【1492年】

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