【東京 3月22日】
厚生省のエイズ調査検討委員会は本日、日本国内初のエイズ(後天性免疫不全症候群)患者を確認したと発表した。患者はアメリカ帰りの日本人男性で、すでに今年に入ってから死亡しているという。欧米で猛威を振るい、「20世紀のペスト」と恐れられていた未知の病がついに日本に上陸した事実は、国民に大きな衝撃を与えている。
エイズは、ウイルスの感染によって免疫機能が破壊され、通常は無害な菌やウイルスで命を落とす恐ろしい疾患である。現時点では有効な治療法が確立されておらず、感染経路についても血液や性行為によるものと推定されているが、正確な情報は不足しており、社会的な不安や偏見の広がりが懸念されている。
同委員会は「冷静な対応が必要である」と呼びかけているが、国内での初確認を受け、今後は献血の安全性確保や医療体制の整備が急務となる。本日発表されたこの報は、日本の公衆衛生史上、最も困難な闘いの始まりを告げる警笛となった。
— RekisyNews 社会面 【1985年】
