人間爆弾「桜花」、初の出撃は戦果なし ―― 母機もろとも全滅、神雷部隊の悲劇

【鹿屋 3月21日】

第二次世界大戦末期の本日、日本海軍が極秘裏に開発したロケット特攻機「桜花」が、初めて実戦に投入された。九州の鹿屋基地から、一式陸上攻撃機に吊り下げられた18機の「桜花」を擁する第七二一海軍航空隊(通称・神雷部隊)が出撃したが、米軍機による執拗な迎撃を受け、目標の米機動部隊を前に部隊は壊滅した。

「桜花」は、機首に1,200キロメートルの爆薬を積み、搭乗員が自ら操縦して敵艦に体当たりする、生還を期さない人間爆弾である。しかし、重い「桜花」を吊り下げた母機は速度が著しく低下し、米艦載機グラマンF6Fの格好の標的となった。出撃した母機全18機が撃墜され、桜花の搭乗員を含む160名以上が戦果を挙げることなく散った

この悲劇的な初陣は、日本の特攻戦術が抱える致命的な欠陥を浮き彫りにした。科学技術を「必死」の兵器に注ぎ込みながら、それを運ぶ手段さえ守りきれない絶望的な戦況。桜の花に例えられた若き命の浪費は、敗色濃厚な日本の空を、より一層暗く、残酷な色に染め上げている。

— RekisyNews 社会面 【1945年】

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