【東京 3月20日】
本日、東京・上野公園内に日本初の動物園となる「上野動物園(恩賜上野動物園)」が開園した。農商務省博物局の付属施設として誕生したこの動物園は、文明開化を進める日本の新たな学びと娯楽の場として、初日から多くの市民で賑わっている。
園内には、国内の動物だけでなく、海外から寄贈された珍しい動物たちも展示されている。当時の人々にとって、教科書や絵画でしか見たことのなかった「本物の猛獣」や「色彩豊かな鳥類」が目の前で動く姿は、まさに驚愕の連続である。上野の山に響き渡る動物たちの鳴き声は、新しい時代の幕開けを告げる象徴的な音となっている。
この動物園の設立には、日本の博物館の父と呼ばれる田中芳男らの尽力があった。単なる見世物小屋ではなく、博物学の教育施設としての役割も期待されており、家族連れや学生たちが熱心に観察する姿が見られた。東京に誕生したこの「生きた博物館」は、日本人の自然観と娯楽文化に革命をもたらす重要な拠点となるだろう。
— RekisyNews 社会面 【1882年】
