猪木、世紀の「日本人対決」制す ―― ストロング小林を原爆固めで撃破

【東京 3月19日】

プロ野球や相撲を凌ぐ熱気が、本日、蔵前国技館を包み込んだ。新日本プロレスのアントニオ猪木(31)が、国際プロレスを離脱して背水の陣で挑んできた「和製プロレス王」ストロング小林(33)と対戦。NWF世界ヘビー級王座を懸けたこの日本人頂上決戦は、歴史に残る死闘の末、猪木が必殺のジャーマン・スープレックス・ホールド(原爆固め)でカウント3を奪い、初防衛に成功した。

試合は、力道山亡き後のプロレス界を牽引する両雄の意地が激突。パワーで圧倒する小林に対し、猪木はテクニックと気迫で対抗した。最後、猪木が小林の巨体を鮮やかなブリッジで投げ切った瞬間、1万3,000人の観衆は総立ちとなった。かつては禁断とされた「団体間のエース対決」が、これほどまでの高純度なレスリングとして結実したことは、プロレス史における一つの到達点といえる。

勝利した猪木は、マット上で「これがプロレスだ!」と叫び、その実力を改めて証明。敗れた小林も「悔いはない」と語り、両者の健闘を称える拍手は鳴り止まなかった。この一戦により、猪木は「真の日本一」としての名声を不動のものとし、新日本プロレスが黄金時代へと突き進む決定的な一打となった。

— RekisyNews スポーツ面 【1974年】

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