【東京 3月17日】
日本の出版界に革命をもたらす歴史的な一日となった。本日、小学館から『週刊少年サンデー』、講談社から『週刊少年マガジン』が、日本初の少年向け週刊漫画誌として同時に創刊された。これまで月刊誌が主流であった児童向け出版市場において、毎週発行という未知のスピード感と圧倒的なボリュームを持つ両誌の登場は、漫画文化のあり方を根本から変える可能性を秘めている。
『週刊少年サンデー』は、人気絶頂の野球選手・長嶋茂雄氏を創刊号の表紙に起用。手塚治虫氏の「スリル博士」を筆頭に、寺田ヒロオ氏の「スポーツマン金太郎」など、明るく躍動感のあるラインナップで華々しいスタートを切った。誌名は、読むと「日曜日のような楽しい気分になれるように」との願いが込められている。一方の『週刊少年マガジン』は、高垣眸氏の「豹の眼」などの絵物語を重視した重厚な構成で対抗。朝島利夫氏の「123と45ロク」などを揃え、質実剛健な誌面作りで読者の獲得を狙う。
両誌の創刊価格は共に40円。週刊という過酷な執筆スケジュールは作家陣に大きな負担を強いることが予想されるが、それ以上に、毎週続きが読めるという興奮は全国の少年たちを熱狂させるに違いない。出版関係者は「漫画は月刊でじっくり読むものという常識は、今日を境に過去のものとなるだろう」と、新たな時代の到来を確信している。
テレビ放送の普及と共に、視覚的な刺激を求める子供たちの嗜好は急速に変化している。この二大週刊誌による激しい部数争いは、日本の漫画を世界に誇るエンターテインメントへと押し上げる強力なエンジンとなるだろう。本日、上野駅や東京駅の売店に積み上げられた創刊号の山は、戦後日本が築き上げる「漫画大国」への第一歩を象徴している。
— RekisyNews 社会面 【1959年】
