米、史上初の宇宙ドッキング成功 ── ジェミニ8号、漆黒の宇宙で標的機を捕捉

【ケープケネディ 3月16日】

本日、アメリカ航空宇宙局(NASA)の有人宇宙船「ジェミニ8号」が、地球周回軌道上において無人標的機アジーナとの完全なドッキングに成功した。異なる二つの人工天体が宇宙空間で一つに繋がるのは人類史上初の快挙であり、月面着陸に向けた最大の技術的関門が突破された瞬間となった。

午前11時41分、ニール・アームストロング船長デイヴィッド・スコット操縦士を乗せたタイタンIIロケットが轟音とともに離陸。軌道投入から約6時間半後、両飛行士は眼前に浮かぶアジーナ標的機を慎重に捉え、時速約2万8000キロという猛烈な速度で飛行しながら、寸分の狂いもなく接合部を噛み合わせた。

宇宙からの通信でアームストロング船長が「ドッキング完了、非常に安定している」と報告すると、ヒューストンの管制センターは歓喜の渦に包まれた。この成功は、月軌道上でのランデブーとドッキングを不可欠とする「アポロ計画」の実現を、空想から現実の域へと押し上げるものである。

しかし、歴史的偉業の直後、予期せぬ事態が船内を襲った。ドッキングした状態で機体が突如として異常な回転を始めたのだ。アームストロング船長は即座に切り離しを決断したが、回転はさらに加速し、両飛行士は意識を失いかねない強烈な重力(G)にさらされている。現在、ミッションは史上初の「宇宙での緊急事態」へと一変しており、全世界が両飛行士の無事な帰還を固唾を呑んで見守っている。

— RekisyNews 科学面 【1966年】

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