【硫黄島 3月15日】
本日、硫黄島派遣軍司令官ハリー・シュミット海軍少将は、島における日本軍の組織的抵抗を掃討し、全島を完全に占領したと公式に宣言した。先月19日の上陸開始から25日間、太平洋戦争史上、最も凄惨(せいさん)と形容される死闘を経て、米軍はついに「沈まない空母」と称されるこの戦略的拠点を掌握した。
現在、島南端の摺鉢山(すりばちやま)山頂には巨大な星条旗が翻り、米海軍・海兵隊部隊によって島の安全確保が進められている。本日の発表に際し、ニミッツ提督は「この島で戦った勇者たちの間では、並外れた勇気もごく当たり前の美徳であった」と、多大な犠牲を払った兵士たちへの賛辞を送った。
しかし、占領宣言が出された今この瞬間も、島の北部では緊張が続いている。栗林忠道中将率いる日本軍の残存部隊は、網の目のように張り巡らされた複雑な地下洞窟陣地に潜伏しており、散発的な狙撃や奇襲を繰り返している。米軍関係者は「組織的な防衛線は崩壊した」としているが、実態は依然として危険な掃討戦の段階にある。
硫黄島の確保により、米軍のB-29爆撃機は日本本土爆撃の際の緊急着陸場と護衛戦闘機の基地を得ることとなる。これは対日戦の最終局面を大きく加速させる勝利であるが、その対価として支払われた米軍2万人、日本軍2万人の死傷者という数字は、この火山島の土がいかに多くの血を吸ったかを物語っている。
— RekisyNews 国際面 【1945年】
