カッシーノに「鉄の嵐」 ── 連合軍、第3次総攻撃を開始

【イタリア戦線 3月15日】

本日午前、イタリア戦線の停滞を打破すべく、連合軍はモンテ・カッシーノのドイツ軍防衛線に対し、第3次大規模攻勢「ディッケンズ作戦」を開始した。数時間に及ぶ空前絶後の集中爆撃により、カッシーノ市街は一瞬にして焦土と化し、山上の修道院跡を包む黒煙は数マイル先からも確認されている。

今回の作戦の最大の特徴は、狭い地域に対する圧倒的な火力の投入だ。500機以上の重爆撃機を含む連合軍航空隊は、1,000トンを超える爆弾を投下。直後、ニュージーランド軍とインド軍の精鋭部隊が、粉砕された市街地へと突入した。しかし、皮肉にも爆撃によって積み上がった巨大な瓦礫の山が天然の要塞と化し、連合軍の戦車部隊の進路を阻んでいる。

対するドイツ軍の守備隊は、精鋭として知られる「第1降下猟兵師団」である。彼らは地獄のような爆撃を地下壕や地下室で耐え抜き、噴煙が収まると同時に、瓦礫の陰から猛烈な機銃掃射を開始した。現在、市街地では建物一つ、部屋一つを奪い合う、人類史上最も凄惨な近接戦闘が展開されている。

連合軍司令部は「この一撃でグスタフ・ライン(ドイツ軍防衛線)を突破し、ローマへの道を開く」としているが、降り続く雨と泥濘、そしてドイツ軍の執拗な抵抗により、戦闘は長期化の様相を呈している。静寂を奪われたカッシーノの山々は、両軍の兵士にとって、まさに「生ける地獄」の様相を呈している。

— RekisyNews 国際面 【1944年】

アイキャッチ画像 Bundesarchiv, Bild 183-J24083 / CC-BY-SA 3.0, CC BY-SA 3.0 de, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=5364808による

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