【名古屋 3月15日】
本日、名古屋市東区の三菱重工業名古屋工場跡地に、最新鋭の多目的全天候型ドーム施設「ナゴヤドーム」が華々しく開業した。曇り空の下、銀色に鈍く光る巨大な屋根が姿を現すと、早朝から詰めかけた数万人の中日ドラゴンズファンや市民から歓喜の声が上がった。
ナゴヤドームは、1948年から半世紀近く愛されてきたナゴヤ球場に代わる新本拠地である。最大の特徴は、世界最大級を誇る直径187メートルの単層ラメラドーム構造と、透過性のある屋根膜を採用した明るい内部空間だ。グラウンド面積はナゴヤ球場に比べ格段に広くなり、特に左右中間116メートル、外野フェンスの高さ4.8メートルという設計は、プロ野球界でも屈指の「投手に有利な球場」として選手たちの戦略に大きな影響を与えるとみられる。
本日行われた開館記念式典では、地元政財界の要人が出席する中、中日ドラゴンズの星野仙一監督が「この素晴らしい舞台で、名古屋のファンに新しい夢を届けたい」と決意を語った。施設内には100以上のショップやレストランが並び、野球観戦のみならずコンサートや展示会など、年間を通じた文化・経済の拠点としての機能が期待されている。
名古屋の街に現れたこの「巨大な宇宙船」は、21世紀へ向けて地域の活力を象徴するシンボルとなる。いよいよ数日後に迫ったプロ野球開幕戦において、この広大なグラウンドを駆け巡る「強竜打線」と新世代の投手陣が、どのようなドラマを見せてくれるのか。東海地方の期待は最高潮に達している。
— RekisyNews スポーツ面 【1997年】
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