【東京 3月15日】
本日、日本中の子供たちが待ち望んだ劇場用長編アニメーション『ドラえもん のび太の恐竜』が全国で一斉に公開された。1979年4月のテレビ放送開始(再アニメ化)からわずか1年、お茶の間の人気者がついに映画館の巨大スクリーンに登場。初日の劇場前には早朝から親子連れが長蛇の列を作り、あらためて「ドラえもん」という作品の圧倒的な人気を印象づけた。
物語は、のび太が自力で見つけた卵の化石から孵(かえ)した首長竜の子供「ピー助」を、白亜紀の故郷へ返すための壮大な冒険を描く。テレビシリーズのコミカルな日常から一転、恐竜ハンターとの対決や、ピー助との別れといったドラマチックな展開は、単なる「子供向けアニメ」の域を超えた深い感動を呼び起こしている。
特に、脚本・原作を手がけた藤子・F・不二雄氏(藤子不二雄名義)による、科学的知見に基づいたタイムトラベルの描写や、白亜紀の風景は圧巻の一言。主題歌『ポケットの中に』を歌う大山のぶ代氏の温かな歌声が流れる中、劇場内では、のび太とピー助の友情に涙を流す子供たちの姿が散見された。
映画関係者は、「本作の成功は、日本のアニメーション映画が単なるテレビの延長ではなく、家族全員で楽しめるエンターテインメントとして確立されたことを示している」と分析する。春休み映画の主役として、この「1億年前への大冒険」は、長く語り継がれる金字塔となるだろう。
— RekisyNews エンタメ面 【1980年】
