『続日本紀』全40巻が完成 ── 奈良朝から遷都まで、95年の正史成る

【平安京 3月15日】

本日、延暦16年3月15日、時の帝・桓武天皇の命により編纂が進められていた国家公式の歴史書『続日本紀』全40巻が完成し、宮中にて上奏された。編纂の責任者である中納言・菅野真道らが、長年にわたる膨大な記録の整理を終え、全巻を献上。これにより、『日本書紀』以来途絶えていた正史の記録が延暦まで繋がることとなった。

本作は、文武天皇の即位(697年)から、現政権である桓武天皇の延暦10年(791年)までの約95年間を網羅している。全40巻という膨大な分量には、聖武天皇による東大寺大仏開眼、度重なる政変、そして長岡京から現在の平安京へと続く遷都の経緯が詳細に記されている。

編纂作業は難航を極め、かつては藤原継縄(ふじわらのつぐな)らも携わったが、最終的に菅野真道や秋野安麻呂らが、散逸しがちな諸記録を「漢文紀伝体」の形式で一貫性のある記述へとまとめ上げた。特に、当時の詔勅(天皇の言葉)が当時の日本語の語順に近い形で記される「宣命(せんみょう)書き」が多用されており、後世の言語研究においても極めて重要な価値を持つとみられる。

桓武天皇はこの完成を受け、国家の基盤を確固たるものにする「公の記憶」としての意義を強調された。この『続日本紀』の誕生により、わが国の成り立ちを記す「六国史(りっこくし)」の体系がさらに強固なものとなり、平安の新しき世における統治の正当性が歴史の重みとともに示されることとなった。

— RekisyNews 文化面 【797年】

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